田舎と都会の価値観の違い?

私は電車も通ってないような、

家の前の川に鹿が水を飲みにくるような、

子供が熊よけに鈴をランドセルにつけているような、

ど田舎育ちだ。

 

ちなみに犬の散歩をしていたら

顔なじみのキツネが私を待っていてくれたこともある。(白雪姫のようなメルヘン)

 

そんな田舎なので男児信仰がまだある。

「男の子産まないと」とか普通に言われる。

私は三姉妹を産んだので、ある価値観の人にとっては失敗のようだ。

何をそんなに継がせたいのか、後継が必要らしい。

どこも負の遺産しか無いようにも見えるけど。(失敬)

 

私が産まれた時も、父は「男の子じゃ無いなら見に行かない」

と病院に来てくれなかったらしい。(母親談)

そのほかにも、祖母や母の口ぶりから

私の家系にも「女を産む」ことに対しての否定が脈々と受け継がれていた。

 

自分はそうはならないと否定していても、

私たちは無意識にそういった価値観を取り込み、

身に染みついてしまっていることがある。

 

私の場合は

「(自分が)女として産まれてしまった罪悪感」が

「(自分が)女の子を産んでしまった罪悪感」

に変換されていた。

 

そんな私は今、大都会東京で子育てをしている。

東京の人は優しい。

意外と子供に声かけてくれる。

 

そんな中、印象に残っている見知らぬ男性(おじいちゃん)がいる。

長女が2歳くらいの頃、ソラマチで声をかけてくれた人だ。

「女の子か?」(まだ髪が短かったから)

そうです、と答えると

「そうかぁ、いいね。女の子かぁ。」

「これからは女性の時代だ。頑張ってね。」

 

私は衝撃を受けた。

てっきり、マイナスなことを思われたり

言われたりするもんだと思い込んでいたから。

その頃は、特に。

田舎に蔓延る信仰は、東京には無いのかとも思った。

 

そんな優しい見知らぬ方たちとのやりとりが、

私の染みついたものを少しづつ洗い流してくれた。

 

今では

自分が女性に産まれたことも、

女の子を三人産んだことも、

「誇り」とまでプラスに振り切ってないけど、

罪悪感は全く持っていない。

 

ただ自然体で、

とても幸せなことだと思っている。